サンドボックスゲーム『Holoearth』新NPCをめぐり物議、公式が謝罪。hololiveのオンラインミーティング2公演が延期へ

COVER株式会社は11月27日、hololiveのメタバース系サンドボックスゲーム『Holoearth』において、当初28日に開催予定だった5期生のバーチャルファンミーティング「ねぽらぼ重大告知」、そして12月2日予定の「holoX降臨パーティー」を延期すると発表しました。新たな開催日時については、決まり次第あらためて告知される予定です。

公式発表では延期理由は明らかにされていませんが、コミュニティでは『Holoearth』に新たに登場したNPCが、現実の人物を連想させるとして批判が高まっており、これが影響しているのではないかとの声が広がっています。

『Holoearth』は正式版のリリース以降、継続的にアップデートが実施されています。クリエイター向けエコシステムや、オープンワールドでのサバイバル・クラフト要素の規模拡大が進む一方で、hololive所属VTuberによる無料のバーチャルファンミーティングも定期的に開催されています。

メインエリアである「Alternative City」では、その時期に行われるタレントの単独ライブに合わせて大規模な装飾が施され、関連する後夜祭や応援イベントなども展開されるなど、賑やかなコンテンツが提供されています。

Ver.1.1.0 のアップデートは10月23日に公開され、新たな看板娘となる Anna Rocca、ファッションショップの店員 Cecile Gillet、そしてシミュレーションルームをサポートするキャラクター NTH-α が追加されました。さらに、多数の新衣装も実装されています。

しかし、「コウゾー」という名前や外見が日本で重大な交通事故を起こした元受刑者に非常に似ているとの指摘がX（旧Twitter）上で広がりました。また、そのセリフにも暗示的な要素があると受け取られ、多くのユーザーが拡散・疑問視し、設定が不適切であるうえ、被害者への二次加害につながりかねないと批判の声が相次ぎました。

これを受けて『Holoearth』公式は11月26日に緊急アップデートを実施し、問題となったNPCをゲーム内から削除するとともに、正式に謝罪を行いました。

COVERは声明の中で、このキャラクターは本来、アバター外見の多様性を示す目的で制作したものであり、特定の人物を模倣する意図は一切なかったと説明しています。しかしながら、社内でのチェック体制が不十分であったため、結果として外見や名称が実在の人物と「似通ってしまう」事態を招いたとしています。

公式は今回の件について、チェック体制に依然として不備があったことを重く受け止めており、今後は制作および審査フローの見直しと管理強化を進め、同様の事態が再発しないよう努めていくと強調しました。

それに続いて、COVERは5期生イベントおよび holoX 降臨祭の連続延期を発表しました。公式として延期理由を明言してはいないものの、コミュニティでは「今回のNPC騒動への配慮」とする声が多く、VTuber出演者が火種の中心に巻き込まれることを避けた判断として概ね好意的に受け止められています。

「この状況で強行開催すれば火に油を注ぐだけ」「延期は賢明な判断」「タレントに不必要な攻撃が向かうのを避けるのは当然」など、理解と支持を示す意見が広がっています。

運営側も改めてプレイヤーおよび関係者への謝罪を表明し、今後も審査体制の改善に努め、より良いサービス環境の提供に尽力するとしています。